
使用済みの床材やフローリング。
確かに傷んでしまってはいるけど、廃棄してしまうのはもったいない。再利用はできないかな……。
ここでは、床材やフローリングの再利用・リサイクルを考えている方々向けに、関係する情報をお届け!
エコに関心のある方々は、ぜひ参考にしてください。
床材やフローリングの再利用
床材やフローリングの再利用は簡単ではありませんが、できないことはありません。
ただし一般的な床材は釘だけでなく、接着剤を使って貼り付けてしまっているため、再利用はかなり難しいです。
対して、釘だけで施工されたフローリングは簡単にはがすことができ、再利用しやすくなります。
なぜ床材は接着剤を使用して貼り付けるのでしょうか?
それは、伸縮を減らすため、床鳴りを軽減させるため。
この2つが主な理由です。
両者のためには効果的な接着剤ですが、“再利用”といった観点ではあまりよくありません。
しかし釘だけで固定する工法はまだ一般的ではなく、現在一部の職人さんがワークショップを開くなどして環境に優しい新たな工法の伝達を行っています。
床材のリサイクルは可能なのか
床材のリサイクルを行っている企業もあります。
ある企業では、マテリアルリサイクルを行っており、工場で出た加工端材を新たな床材の原料にしたり、農業用ビニルフィルムなど使用済みの塩ビ製品を床材に再生させたりする取り組みを行っています。
しかし床材(使用済み・端材・余材)から床材に関しては、実験または検証中です。
現場にて出てきたビニル系床材・幅木の端材・余材を分別回収し、床材にするマテリアルリサイクルを試みています。
ビニル床シートや幅木、クッションフロア、ホモジニアスビニル床タイルに関しては成功していますが、コンポジション床ビニルタイルに関してはまだよい結果を出せていないようです。
またビニル床材を高炉の原料やセメントの原燃料にするリサイクルも検証しています。
ほかにも、タイルカーペットを品種ごとに分離することなく一緒に粗粉砕・チップ化し、再生利用するシステムを取り入れている企業も存在します。
タイルカーペットを破砕・粉砕し、ペレットにしたあと、リサイクルシートとしてタイルカーペットの裏地に使用しているそうです。
またフランスやリトアニアなど海外製品の中には、100%リサイクル可能なデッキ床材を開発している企業もあります。
床材はどこで交換出来るのか
基本的に、使用済みの床材の交換は専門の業者に問い合わせないとできません。
使用済みの床材は接着剤などが付いているため、リサイクルには向いておらず、必ず引き取ってもらえるかは分かりません。
リサイクル事業を推進している会社に問い合わせて、交換してもらえるか確かめてみましょう。
いつかはすべての床材がリサイクルできるようになるとベスト
現時点で、床材のリサイクルは簡単ではありませんが、取り組んで一部実現化している企業もあります。
なかには100%リサイクル可能な商品も存在します。
現代は多くの人たちがエコに関心を抱いています。
端材や余材だけでなく、使用済みの床材もいつかすべて役に立つ日が来ることを祈ります。